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化粧品の認可については、これまでと違いパーセンテージに制限のある成分はあるものの、基本的には医師、薬剤師が保証した製品なら、全成分の表示があれば、治験の必要もなく、輸入、販売できるというかなり大胆な改定です。
これは世界一厳しいこの分野での日本の規制に対する海外(特にアメリカ) からの圧力によるものです。
これによって化粧品をとりまく状況がこれから大きく変わることはまちがいありません。
化粧品について、一九六0年に制定された薬事法には次のような規定があります。
「化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なもの」最後の「緩和」というのがポイントで、固としては「効果効能のあるものはすべて医薬品としてしか売ることができない。
化粧品は医薬品ではない」という解釈なのです。
先程あげたレチンAに入っているレチノイン酸と似た美白成分に、ノールというものがあります。
たとえば、レチノイン酸が、顔の真皮のコラーゲンにまで働きかけるのに対し、レテノールは肌の表面にのみ働きます。
その効果には二十倍から三十倍(百倍という説もあり) の違いがあるともいわれます。
レチノイン酸が入っているレチンA は医薬品であり、医師の処方筆がないと手に入日本で化粧品に入れられるのはレチノールのみです。
そのレチノールも、日本で発売されるものは濃度に規制があり、低いパーセンテージに押さえられています。
また、効果効能も未だに常に暖昧な表現でしか表すことを許されていません。
しかしこの十年でスキンケアの世界は劇的に変わりました。
美容と医療がどんどん近づき、新しい領域「美療」が生まれてきています。
それに対応5する製品に対する社会整備はかなり遅れているようです。
しかもインターネットの普及により美容や健康の世界もボーダレスになってきています。
私を含む多くの人が自己責任のもとに、インターネットを使って、日本では手に入らない成分入りの化粧品やサプリメントを購入しています。
ただし、化粧品の認可や個人輸入が自由になった分、使用する私たちが成分に対する知識をある程度持たなければならなくなりました。
自由と責任という問題はこんな所にも出てくるんですね。
自分の肌が劇的に変わったことで、私はトリー卜メントの原理をもっと知りたいと思いました。
そこで、一九九六年に、ドクター・オパジーがアジアの医師たち向けにソウルで聞いた三日間のセミナーに特別に参加させてもらったのです。
韓国はもちろんのことインド、ロシア、ブルネイ、シンガポール、マレーシアなど、日本からも三人の、ドクターが出席していましてアジア各国の美容医師二百人が集まりました。
そのうちのひとりが現在東大病院美容外科の中心的存在になっている方でした。
そこでの講演、活発な質疑などを聞いて感じたのは、これからの美容は肌中心になるという確信です。
外見を美しく飾り立てたり、目や鼻の形を手術したりするうわべを飾り立てるのではなくて、素肌をいかに美しく維持していくか。
それが二十一世紀の女性の美しきの基本ではないか。
そして、それこそがアジアの女性たちが望んでいたことでもあるのです。
お化粧に対する考え方は、世界の地域によってずいぶん差があります。
たとえば、ヨーロッパでは、お化粧の中心は圧倒的に香りです。
ゲランの売り上げの六割が、香水やコロンです。
それに対して、アメリカではアイシャドウなどメイクアップ化粧品が中心、です。
これに対して、アジアの女性たちがもっとも大事にしてきたものは何かというと、肌の手入れでした。
化粧品もスキンケア商品がもっとも主力でした。
その考えがいま、世界的に認知されはじめたのです。
スキンケアの新しい流れスキンケアの歴史ほんの少し前まで、化粧品とはメイクアップ製品のことでした。
それは、肌を臼くみせるために白粉を塗りたくったり、目をばっちりと見せるためにアイシャドウをつけたりと、外見を整えるためのものです。
唯一のスキンケアとして保湿があり、化粧品メーカーはそれを品をかえて宣伝し、イメージをつくってきたのです(あとでくわしく書きますが、そのためにいまは過度の保湿状態の女性がいっぱいです) 。
実はヨーロッパではスキンケアという概念が、ずいぶん昔からありました。
といってもそれは貴族や特別に富裕な上流階級の人たちだけを相手にした、とびきり賛沢しても、なものでした。
つまり各種のピーリングやビタミンC など世界で流行しているエステ技術、などの基礎技術は、すべてヨーロッパから生み出されたものです。
ただ、もともと上流階級の人々を対象とした賛をつくしたものでしたから、その後の技術革新や市場の広がりをみせなかったのです。
流れその流れに変化が起きたのは、ほんの十数年前のことです。
アメリカのベビーブーマーが中年期にさしかかり、若さを保つことに関する大きな市場が生まれます。
一流の医学者たちも本気で研究に取り組み、肌の細胞も含めて、「老いる」ということを追究したため、スキンケアの分野は一気に深みと広がりをもったのです。
その先駆けとなった製品が、一九八二年、エスティ・ローダーから発売された「ナイト・リペア」でした。
寝る前につければ、夜の聞に肌の潤いをリペア(回復、修復) するという効果をうたった化粧品です。
使い方も、瓶にはいった美容液を、スポイトで吸い上げて肌につけるという、まるで薬のイメージ。
サイエンスを化粧品にはじめでとりいれた革命的な商品でした。
これをきっかけに、化粧品はイメージによる商品戦略から、科学的な裏付けをもった成分を配合し、その効果をいかにユーザーにアピールするかという商品戦略に大きく変わったのです。
スキンケアに目覚めたアメリカは、美容が一大ビジネスとなることに気づきヨーロッパの伝統の技術を改良・発展させ、すべてのひとが享受できるシステム、価格をつくりあげました。
そして先進国の高齢化のスタートとあいまって、ネスフィールドをつくりあげたのです。
最先端その新しいスキンケアの最先端技術のひとつがピーリングです。
ひとくちにピーリングといっても、使用する薬品やレーザーの種類によってさまざまな種類があります。
その代表的なものをご紹介していきましょう。
まず、数年前日本でも一大ブームになったフルーツ酸によるピーリングです。
フルーツ酸とは、柑橘類、サトウキビ、ミルクなどからとれる酸の総称をきします。
グリコール酸、乳酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸など、多くの種類があります。
これらを総称してAHAという呼び方をすることもあります。
実はピーリングの原理は、火傷と同じなのです。
火傷が治ってくると、かさぶたの下に新しい皮膚ができてきます。
柔らかく、再生されるのと同様、肌の表面を酸で焼き、新しい美しい皮膚を作り出そうというのがピーリングなのです。
シワもシミもない赤ん坊のような皮膚が生まれるにはまず一番表に表皮の層があります。
表皮のさらに一番外側は、外気や日光にさらされ固くなっていて、角質といわれます。
角質の下に、表皮が二十層寸らいの層になっているのです。
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